夏の食中毒予防
今年も8月になりました。夏本番の暑い日が続いていますね🌞 暑さに負けずお元気にお過ごしでしょうか。厚生労働省では8月の1ヶ月間を🍀食品衛生月間🍀と定めています。
夏の暑い時期は高温多湿になり、食べ物も腐りやすく、食事にもいろいろと気をつけなければなりません。中でも怖いのが「食中毒」です。今回は「食中毒」について特集します。カビのように目に見える菌だけではなく、目に見えない菌にも注意をしましょう。
食中毒って何?
食中毒とは、食中毒の原因となる細菌やウイルス、有毒・有害な物質がついた食べ物を食べることによって生じる健康被害です。主に、下痢、腹痛、発熱、嘔吐などの症状が起こります。
食中毒の原因は?
夏は細菌によるものが多く、冬はウイルスによるものが多くなります。中にはきのこやフグの毒など、自然に有害な物質を含んでいるものを誤って食べてしまうことで起こる食中毒もあります。また二次汚染(細菌やウイルスが付着した手や調理器具で食品に触れることによる汚染)によって起こるケースもあります。
夏に食中毒を起こす主な細菌と予防法
◯ 黄色ブドウ球菌 ◯
〈主な原因食品〉 おにぎり、お弁当など
〈症状〉 食後30分~6時間程度で吐き気や腹痛など
〈予防〉 人間の皮膚、傷口にいる菌です。黄色ブドウ球菌が作る毒素は熱に強いため、加熱しても防ぐことはできません。おにぎりやお弁当などを作るときには、食品に触る前に手洗いをして清潔にしましょう。また、傷口がある素手で食品を触るのは避けましょう。
◯ サルモネラ菌 ◯
〈主な原因食品〉 卵や食肉など
〈症状〉 食後6~48時間程度で、吐き気・腹痛・下痢・発熱など
〈予防〉 熱に弱い特徴があるため、卵・肉などは十分に加熱して食べましょう。
◯ 腸炎ビブリオ菌 ◯
〈主な原因食品〉 魚介類
〈症状〉 食後4~96時間程度で激しい下痢、腹痛など
〈予防〉 真水や熱に弱いので、十分に真水で洗ったり、加熱したりして食べましょう。
◯ アニサキス(寄生虫)◯
〈主な原因食品〉 魚介類
〈症状〉 食後1~36時間程度で激しい胃痛、腹痛、嘔吐など
〈予防〉 熱に弱いので、十分に加熱して食べましょう。-20℃24時間の冷凍でも死滅しますが、家庭の冷蔵庫は-18℃程度なので注意しましょう。また目に見える大きさなので目視で確認しましょう。生で魚の内臓を食べるのは避けましょう。
食中毒を防ぐ3つのポイント
● 付けない
食品に菌を付けないようにしましょう。食中毒予防の基本は手洗いです。調理に使用する器具や調理台、食器なども清潔なものを使用しましょう。アルコール除菌も効果的です。
● 増やさない
細菌は20~50℃くらいを好み、特に人間の体温に近い35℃前後は最適温度です。夏場は細菌が増殖しやすい温度といえるため、冷蔵庫(5℃以下)や冷凍庫で冷やしましょう。ここで注意したいのが、冷蔵庫に入れるときには粗熱をとってから入れるという点です。温度が高いまま入れてしまうと、冷蔵庫内の温度が上がってしまい、他の食品を傷めてしまう危険があります。
● やっつける
加熱することで細菌やウイルスをやっつけることができます。特に、鮮度の落ちた肉🥩や魚🐟️、卵🥚などは十分に加熱しましょう。夏に盛り上がる焼き肉やBBQなどでは、生肉を調理する箸と食べる箸を使い分け、加熱してやっつけた菌を再び食品に付けないようにしましょう。食中毒の多くは「付けない、増やさない、やっつける」この3つで予防が出来ます。
参考資料:食中毒予防のための3原則(消費者庁)、食中毒予防の6つのポイント(消費者庁)